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私たちが取り組んでいること

コプロシステムの創業を振り返る

2021.10.13 金田の見つめる先

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 1998年10月1日にコプロシステムを創立しました。今年で24年目になります。来年には25周年、四半世紀が経とうとしています。
 今回は創立記念日を迎え、コプロシステム創業に至るまでのことを少しお話してみようと思います。
 
 

先生との出会いと、IT部門トップの話をたくさん聞いた学生時代

 コプロシステムの設立のお話をするには、まず私の学生時代から振り返りたいと思います。
 
 当時はパソコンの出始めで、企業で使うコンピュータといえば、オフコン(オフィスコンピュータ)という時代。OA(オフィスオートメーション)という言葉も出てくる前でした。
 
 大学では理工学部の管理工学科で勉強していました。多少コンピュータ言語に触れてはいましたが、まだ大学にはコンピュータが導入されていない状況で、これからはコンピュータだと思っていた私は、もっと実践的な学びをと、求人誌で探したソフトウェア会社で未経験ながらプログラマーとしてアルバイトを始めました。
 
 一方で、コンピュータ系のサークルに在籍し、とある先輩に「学生コンピュータ連盟」という大学横断の集まりを教えてもらい参加します。そこで出会ったのが、大手証券会社で大型コンピュータ導入に携わり、トップセールスマンでもあったAさんです。その後、大手企業のコンピュータ関連新会社立ち上げ、大学の先生、情報処理開発協会の講師なども歴任されるような方です。私にとっては、この方こそ“先生”で、この方の下でさまざまな経験をさせていただきました。
 
 このA先生はその経歴や実績からコンピュータ活用の先駆者として、新聞や雑誌への寄稿や本も出版していたため、私も学生ながら記事を書くことや本に付属するソフトウェアのプログラミングといったことをお手伝いしていました。
 
 大学3年生の頃には、日経の記者として、企業のOA導入事例を紹介する記事を作成する機会もいただきました。
 
 記事作成にあたっては日本の有名企業のシステム部部長の方々にたくさんお会いし、お話を聞かせていただきました。取材を重ねるうちに、新聞に出すような成功事例の裏側には、現場の苦労や失敗、悩みが多数あることを知り、これからの情報化を考える勉強会の運営に携わるようになります。
 
 現場のリアルな悩みを共有し考える勉強会として、上場企業100社ほどが集まりました。私はその事務局を担当し、現場の困りごとを直接、たくさん聞いていたのです。
 
 

現場の声から見つけたビジネスチャンス

 先ほどパソコンの出始めの時代だったとお伝えしましたが、企業のシステム導入状況はというと、工場や経理、総務といった管理系の業務で基幹システムの導入は進むものの、営業・企画・販促といったマーケティング系業務では手付かずといった企業が多かったように思います。作るエンジニア側からしても、営業や企画でコンピュータなんて必要?という風潮もあったからかもしれませんね。
 
 使う側からしても、試しにシステムを導入して名刺をデータベース化しようと思っても、コンピュータに慣れない人々が入力作業をすることになり、入力間違いが多発、使う段階になって名刺を検索してみても、きちんとヒットせず機能しない・・といった状況もよくありました。
 
 なかなか「営業・販促系のデータベース(システム)」というものが浸透しない現実を目の当たりにし、ここがこれからの世の中で絶対必要になる、何とか自分たちの力でブレイクスルーできないかと思ったのが、現在も続くコプロシステムの軸である「データベースマーケティング」の始まりです。
 
 ちょうどこの思いを抱え始めた頃、アメリカではすでにデータベースマーケティングがはやり始めていて、日本でも、広告代理店がダイレクトマーケティング系の専門会社を作り始めていました。
 
 

エンジニアと営業・販促担当者をつなぐ役目

 「データベースマーケティング」でやっていこうという想いに至った当時、エンジニアは紙に書いた仕様書通りにプログラムを組むことが最大のミッションで、仕様の決まっていないものは作らないというスタンスでした。それまでは経理処理、給与処理、技術計算など、ミスの許されない分野がシステム化されていたからで、考えてみれば当然の対応です。
 
 また、営業・販促側でも、これまでシステムを作るということは経験がなく、例えばイベント企画や雑誌の企画など企画そのものについては侃々諤々の議論が繰り広げられても、その結果得られるデータの運用、システム化という部分の検討は後回しにされがちでした。
 
 そこで、システムの仕様が決まらなくとも、検討されている企画内容から、効率的にデータ処理する方法を自分たちで検討し提案していくようにしました。最初からがっちりプログラムを組むのではなく、初回はデータ処理をしながら流れを経験・理解し、2回目以降にプログラム化することで、長く使えるシステムを作るという進め方です。
 
 試行錯誤を重ね、営業・販促部門とシステムの橋渡しをする役目、IT部門のない会社のIT部分を担ってきました。こうした役割から得た経験がコプロシステムの礎を築いています。
 
 

独立して社長になる

 現場にいる方の声から「データベースマーケティング」という課題を見つけたのは28歳の頃、実際にそこからコプロシステム設立に至ったのは40代になってから、と実は少し間が空いています。
 
 というのも、最初から起業をしたのではなく、販促プロモーションの会社にジョインし、役員となり、事業の1つとしてスタートさせたからです。
 
 データベースマーケティング事業は順調でしたが、ますます需要が増えており、ライバル企業も出てきているなか、もっと自分たちの事業に投資して大きくしていきたいという思いから、独立を思うようになり、1年ほど悩みましたが、起業する道を選びました。
 
 ひとえに事業への想いから決めた独立・起業でしたが、支えてくれた仲間や、時に厳しいアドバイスや示唆をくださり、手を貸して下さった経営者の先輩方のおかげで今があると心から思います。
 
 

振り返って思うこと

 以前のブログでも【0から1を作る時、「これまでの延長線上」で1を作ろうとすることが重要】だとお話ししました。
 
 今回コプロシステムの創業を振り返ってみても、学生時代の経験の中から次の課題を見つけたこと、それが数年を経てコプロシステムという会社となり、20年以上続けてこられたことは、まさに「これまでの延長線上」でのチャレンジの連続であったからに他ならないと思います。
 
 コプロシステムからコプログループとなり、これからもチャレンジは続きます。初心は忘れず、日々、邁進していきたいと考えています。
 
 
(代表取締役社長 金田 浩邦)
 

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