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私たちが取り組んでいること

【初心者向け】STP分析とは?

2020.07.07 コプロの視点

【再作成サムネイル画像】マーケティング講座.jpg
 こんにちは。コプロシステムの斉藤です。
 
 前回の記事では「マーケティングとは?」というテーマで①「顧客になってくれる人を設定する」、②「顧客になってくれそうな人に知ってもらう・興味を持ってもらう」、③「獲得できた顧客と友好な関係を築いていく」 という3つのステップでマーケティングとは何か?についてご紹介させていただきました。
➡前回の記事はコチラ:【マーケティングとは?】3つのステージを使って解説!
 
 今回はその中のステップ①「顧客になってくれる人を設定する」をさらに深堀し、「自社のサービス・商品を誰に届けるのか」、「競合他社とどのように差別化していくのか」を整理するためのフレームワーク、「STP分析」をご紹介します。
 

そもそもSTP分析とは??

【縮小】データ分析.jpg

 STP分析とは、「市場細分化(Segmentaition)」、「ターゲット設定(Targeting)」、「ポジショニング設定(Positioning)」の3つの視点から自社の商品・サービスをどのような市場で、誰に対して、どのような立ち位置で売っていくのかを決めるために行うフレームワークです。それぞれの英語の頭文字を取って「STP分析」と呼ばれています。
 
 一昔前は良い商品・サービスを作って大々的に広告を打てば売れるだろうという考えがありましたが、情報や商品が大量にあふれている現代では、その中の消費者のニーズはさらに多様化し、マスプロモーションによる一様なアプローチは徐々に効果が薄くなっていきました。
 
 そこで企業は多様化する消費者のニーズに対応し「どんな人に買ってもらいたいのか」、「どこを自社の強みとして、他社とどのように差別化しているのか」を決定し、効率よく市場にアプローチする必要が出てきました。そこで注目されたのがSTP分析です。STP分析は現代のマーケティング戦略や商品開発において欠かせないフレームワークの一つとなっています。
 
 次からぞれぞれの要素について解説していきます。
 
 

市場細分化(Segmentaition)

 

【縮小】人.jpg

 
 市場細分化ではまず、現在の市場にどのような人がいるのかを様々な指標からグループ化していきます。良く使われる指標としては以下の4つになります。
 
・デモグラフィック(人口動態)変数
 例:性別、年代、職業 など
・ジオグラフィック(地理的)変数
 例:国、地域、天候 など
・サイコグラフィック(心理的)変数
 例:趣味嗜好、性格、ライフスタイル など
・ビヘイビア(行動)変数
 例:購買頻度、 購買行動、購買する場所 など
 
 市場細分化においてポイントになるのは、「顧客のニーズ」ごとにグループ分けすることです。市場を細かく細分化していくことで、この後の「ターゲット設定」がより正確になりますし、ターゲットのペルソナも作りやすくなります。
 
 また、上記に挙げた変数以外にも、セグメント軸はたくさんありますが、重要なのは採用する変数の数ではなく、どの変数を使うのかということです。採用する軸が変われば市場の捉え方も大きく変わり、それに応じて後々のマーケティング戦略も大きく変わってきます。「セグメンテーション=自社としての市場の捉え方」であるということを意識して、市場のセグメンテーションは慎重に行う必要があります。
 
【縮小】カップ.jpg
 
 例えば、「コーヒー」を例にセグメンテーションをしてみると以下のようになります。今回はサイコグラフィック変数(高級志向⇔コスパ志向)と行動変数(家と外どちらで飲むのか)の2軸を中心に分類してみました。
 
1.質のよい高価なコーヒーを、外で飲みたい人たち (高級志向×外)
2.安価な値段で、外でコーヒーを飲みたい人たち (コスパ志向×外)
3.高価なコーヒーを家で飲みたい人たち(高級志向×家)
4.家でコストパフォーマンスの良いコーヒー飲みたい人たち(コスパ志向×家)
 

ターゲット設定(Targeting)

 現状の市場の細分化が終わったら、どのセグメントに対してアプローチしていくのかを決めます。
 
 市場の細分化から得られたセグメントの情報やニーズを基に、自社の強みやコンセプトから狙うべきセグメント・市場を決めていきます。また、それぞれのセグメントの市場規模や成長率等もターゲット設定の際は重要になります。いくらぴったりのセグメントが見つけられたとしても、市場規模が小さすぎてビジネスにならないなんてこともありますので。
 
 狙うべきセグメントが決まったら、そのセグメントの中でさらに深堀し、セグメントの特徴やペルソナを明らかにし、明確なターゲット像を共有しておきましょう。
➡ペルソナの作り方はこちらから:マーケティング入門 ペルソナとは? ペルソナってなぜ必要なの?どうやって作るの?(前編)
 
 

ポジショニング設定(Positioning)

 ポジショニング設定では、競合他社との立ち位置を明確にし、優位にビジネスを展開していけるようなポジションを見つけるために行います。基本的には顧客目線で考えることが大事で、顧客が自社商品と他社商品を比較したときに優位に立てポイントを徹底的に分析、洗い出しします。
 
 ここでは「ポジショニングマップ」と呼ばれる、縦軸と横軸の2つの要素について、自社や競合の立ち位置をプロットし視覚的に分かりやすくまとめたツールがよく使われます。縦軸と横軸には様々な軸が使われますが、価格帯や品質、販売チャネル、ブランドイメージ等がよく使われます。一気に大量の軸を使って比較すると立ち位置がよくわからなくなってしまうので、一つずつじっくり考察していくことがポイントになります。
 
 下記図は、あるシステムを販売する会社を例にとって、価格帯と機能の多さでポジショニングマップを作成してみました。
 
 

ポジショニングマップ②.png

 

 ポイントとしては、上手く他社と差別化できるような「軸」を見つけることです。軸については商品やサービスによって様々なので、すぐに見つけることが中々難しいですが、顧客の目線に立って商品やサービスを選ぶ際にどのようなことを重視、比較しているのかを会議等で出し合ってみるのもいいかもしれません。
 
 
 以上が「STP分析」のご紹介になります。
 
 STP分析は非常に簡単な方法で、目指すべき市場や取るべき立ち位置の決定をサポートする強力なツールになります。今世の中で流行っているモノや企業についてSTP分析を行うのも面白いと思いますので是非実践してみていただければと思います。
 
 コプロシステムでは、今回の「STP分析」のような市場戦略の部分はもちろん、その先のマーケティング施策の実施や運用についても一気通貫でご対応可能です。
 
 マーケティングについてお悩みの方はぜひお気軽にお問合せください!
 
(営業本部 斉藤 諒馬)
 
続けてマーケティング講座が読みたい方はこちら!➡【初心者向け】D2Cとは?D2Cの特徴を解説!

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