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私たちが取り組んでいること

【消費者を理解するとは】第3回:ユーザー動向の変化は、時間の奪い合いによって起きている。

2020.06.16 コプロの視点

 こんにちは。コプロシステムの吉田です。
 私たちが大切にしている「消費者理解」について、全7回に渡ってご説明する本シリーズも第3回目となりました。前回は消費者にとっての「一生モノ」今回は、「消費者と時間」をテーマにお話しします。
 
第1回から読みたい方はこちら!➡【消費者を理解するとは】第1回:ブランドイメージとはなにか
 
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限られた時間の中で増加し続けるメディア接触とスマートフォン接触

 一日24時間の使い方は人それぞれ。その人ひとりひとりの一日ごとの生活によっても様々です。起床時間から就寝時間、睡眠時間もそれぞれ違いがあると思いますが、スマートフォン(以下スマホ)やタブレットといったモバイル端末の普及と通信技術の進化によって、今やいつでもどこでもさまざまなサービスを使うことができるようになりました。
 
 時間を気にせず、深夜の自宅で、テレビを見ながらECサイトで書籍や家電をポチっと買うといった行動は、もはや多くの人が実際にやっている行動です*。複数のデバイスを同時に使いこなしたり、複数のことをスマホ1台でこなせるようになったことで、一日24時間が実際の時間以上に活用されています。
*総務省:家計消費状況調査:支出世帯1世帯当たり1か月間の支出金額及び支出世帯の割合(平成31年・令和元年4~6月期平均(2019))では4割を超える人がインターネットによるショッピングを実施している。
 
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 スマホの普及と利用領域の拡大によって、スマホを中心としたインターネットの情報を得るメディアとしての役割も大きく進展しています。総務省の「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査(平成29年)」によれば、インターネットへの一日あたりの接触時間は平日で1時間40分程度、休日で約2時間となっており、過去5年間でも増加傾向にあります。また、最近の別の調査では、3時間にも迫る結果が出ています*。
*博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所「メディア定点調査2019」2019年。PCとスマートフォンの延べ時間計。
 
 テレビを中心とした従来のマスメディアは伸び悩みがあるものの、総量ではテレビとインターネットはそれぞれ2時間から3時間程の接触時間があり、一日あたりで延べ5時間から6時間も接触しています。社会人の一日のうち、仕事時間が休憩を含めた9時間、一般的な睡眠時間が約7時間とすると*、残りの時間は約8時間。ながら行動のような重複行動(仕事の合間や休憩中のスマートフォンでの接触など)があることを多少考慮に入れたとしても、一日のうちのかなりの時間をメディアとの接触に割いていることが想像できます。
*総務省「社会生活基本調査」平成28年、NHK文化研究所「2015年国民生活時間調査」2015年などによると、日本人の平均的な睡眠時間は約7~7.5時間とされている。
 
 スマホは情報を集めるのに便利ですが、それだけではありません。今やすべての行動の始まりはスマホからといっても過言ではないほど、私たちはあらゆるアプリを駆使して仕事やコミュニケーション、買い物やゲームなど、様々な用途でスマホを利用しています。
 
 iPhoneのユーザーの方は、スクリーンタイムという機能があることをご存知でしょうか。自分がどれだけ何のアプリを利用しているか、iPhoneにどれだけ接触しているかが確認できる機能です。これを使って、自分がどれだけスマートフォンを触っているか、確かめてみるのも面白いかもしれません。
 
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より効率的な時間の使い方へシフトする

 こうなってくると、自由な時間で行うほかのこと(家事等や趣味時間、あるいは通勤時間等も含め)は相対的に減少する、あるいは節約したいと多くの人が考え始めるようになるのは自然な流れかもしれません。私も一日の時間をもっと増やしたい、と思うことがありますが、24時間の間に何をするか、何をするために、どの時間を削るのかが非常に重要になってきます。
 
 一方、消費者へサービスを提供する側も、自分たちのサービスで何をしてもらうのかを考え、できるだけ自分たちのサービスを利用してもらう時間を作ってもらう必要があるので、いかに自分たちのサービスに触れている時間を長くできるかが重要になってきています。ここに、いうなれば時間の奪い合いが起きているのです。
 
 時間の節約だけでなく、同時並行でできることが増えている昨今、消費者一人ひとりの時間の使い方は、今後より一層重要なテーマになっていくことが予想されます。
 
 情報を収集し、購入することができる経路は多様化し、そのために消費者が商品やサービスを購入する、利用するために使う時間は、消費に使われるお金同様、より使う方向と、より節約する方向の二極に分かれていく傾向にあります。
 
 接触するメディアや、スマートフォンの中で利用するアプリ・サービス自体も、消費者により長く寄り添うことができるよう、長時間の滞在を求めます。時短のように、今までかかっていた時間や労力を大幅に短縮できるようなサービスや商品は、それ自体が大きな価値です。それと同時に、自分がやりたいことへ十分に時間を割くことができるようになるということにもつながります。
 
 こうした考え方が浸透していくと、消費者が行うさまざまな行動に対して、より深い観察や洞察が必要になります。消費者の行動は端的な消費や接触だけに留まらず、より目的を見定めた消費の背景を見つめる必要があると考えられます。
 
 今まではあまり注目されていなかった生活の中で行われている行動プロセスや、自由時間とお金の関係などを、消費者のライフスタイルの基礎情報として把握することで、新たな消費者を理解する知見が得られる可能性があります。
 
 消費者を理解し、ペルソナとして消費者像を具体化する際には、ある瞬間のある機会を取り上げるだけでなく、より中長期的に行っている行動なども把握する方法を検討することが必要になると思います。
 
 私たちが考える消費者理解とその具体化の方法としてのペルソナ分析は、ライフスタイルをより具体的に読み解く生活実態を把握するための情報を得る方法にこの時間に関する情報を使うことで、より具体的な生活意識、消費意識を捉え、消費者理解が今まで以上に、そして今まで見えなかったことも確かめることが出来ると考えています。
 
(事業推進本部 リサーチG 吉田 宗平)
 
第1回から読みたい方はこちら!➡【消費者を理解するとは】第1回:ブランドイメージとはなにか

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