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私たちが取り組んでいること

キャリアを続けるために~産育休制度とその後の働き方~

2021.07.07 コプロの取り組み

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 こんにちは。事業推進本部マーケティングGの内藤です。
 
 先日、新たに産育休から復帰した女性スタッフがいました。
 私自身も昨年、休職を挟んで2子連続4年近くの産育休から復帰しており、今回復帰した方とはすれ違いになってしまっていたため、お見掛けしたのは実に5年ぶりくらい?
 元気なお顔を拝見し、懐かしくうれしい気持ちになりました。
 
 世の中的にも、産育休から復帰して働く人が増えています。コプロシステムでは、今までに10名、延べ15回、産育休の取得実績があります。
 今回は、コプロシステムの産育休にまつわる制度と、経験者に聞いた産育休中の過ごし方や産育休前後での業務の変化などをご紹介します。
 
 

産育休中に関わるコプロシステムの制度

 妊娠出産にまつわる「制度」としては、大きく分けて「休業」と「手当」があります。
 
 【休業】
 ・産前産後休業
 ・育児休業
 これは、法律で決められている部分でもありますが、本人との話し合いの上、あらかじめ休業期間の目安を共有します。保育園に入園できるかによって復帰時期は様々になるため、産育休期間中には本人と人事担当者で連絡を取り合い、状況に応じて期間の延長なども相談していきます。
 
 【手当】
 ・出産祝い金
 ・出産育児一時金
 ・出産手当金
 ・育児休業給付金
 出産育児一時金や出産手当金、育児休業給付金は、健保やハローワークから2か月に1回支払われます。会社経由で手続きしてもらえるので、経理担当者とはこの件でよく連絡を取りました。
 会社独自のもので言うと、出産後、「出産届」を提出すると、出産祝い金をもらうことができます。新しい家族を迎え入れるためには、少なくないお金がかかるので、とてもうれしかった記憶があります。また、出産育児一時金も加入している健保によって、一般的な金額に+αがありました。
 お金に関わるという意味では、「産前産後休業中、育児休業中の保険料免除」というのもありますよ。
 
 休業や手当以外にも、妊娠中には、妊婦健診のために、通常の有給休暇とは別に有給の特別休暇が付与されます。また、本人の申し出により通勤や勤務の緩和なども相談ができる環境にありますので、妊娠中も無理なく働くことができるかと思います。実際に、勤務中に体調が芳しくない場合は、会議室で休憩を取っていた人もいます。
 切迫早産で早めにお休みに入ることになり、その期間は健保の傷病手当金の給付を受けていたスタッフもいました。
 

 

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産育休中の過ごし方

 経験者の皆さんが口々に仰っていたのは、事務手続きや、報告・相談などで会社と連絡を取ることはあったけれども、こどもとの生活に追われる日々で、あまり業務のことは思い出していなかったとのこと。
 ・歩くようになったらこどもと公園三昧!
 ・資格取得やそのための勉強、習い事や勉強会などに参加
 ・図書館に通ってたくさん読書
 ・近所の児童館やコミュニティカフェの催しに参加して地域の友達作り
 過ごし方は人それぞれですね。
 
 育児の息抜きにと在職メンバーとランチに行って会社の情報共有をしてもらったり、復帰1~2か月前には復職面談を実施してもらい、復帰後の業務の相談、イメージのすりあわせをするなど、復帰に向けての動きも各自調整して対応してもらっていたようです。
 
 

産育休を経て、働き方の変化

 では、復帰後の働き方はどうでしょうか?勤務時間、業務内容やポジションに分けてご紹介しましょう。
 
【勤務時間】
 一般的には、保育園に預けられる時間が7:00~18:00(20:00までは別途料金で延長保育あり)というところが多いようですので、それに合わせて無理なく送迎ができる時間が勤務時間になり、時短勤務を選択する方が多いかと思います。
 コプロシステムの通常の勤務時間は、
 「9:30~18:30(現在は出社の場合は10:30~19:30を奨励)、実働8時間」
 です。では時短勤務者はどうでしょうか。
 
・Aさん 9:00~17:00(実働7時間)
・Bさん 9:00~15:30(実働5.5時間)
・Cさん 9:30~16:00(実働5.5時間)
・Dさん 10:30~17:30(実働6時間)
 
 聞いてみて驚いたのですが、勤務時間も、実働時間もバラバラでした。要因は出社時の通勤時間でしょうか。上記も一例ではありますが、各自のこの時間なら出勤できる、この時間に帰れるとありがたい、という要望をもとに業務内容などを鑑みて上司と相談の上決定しているためばらつきがあるわけです。
 休憩時間や実働時間は守りつつ、出勤時間、退勤時間は都合に合わせて前後にスライドさせることが可能な「フレキシブル勤務制度」もあるので、在宅勤務と出社勤務を組み合わせることや、勤務時間内に通院などの私用外出など、その都度都合に合わせた勤務も可能です。
 
【業務内容やポジション】
 保育園などの預け先が決まれば、産休開始から数か月で復帰ということもあるかと思いますが、法律では育休は状況に応じ最長2年まで取得可能となっており、産育休合わせると2年超にもなることもありますので、その前後で社内体制やメンバーが変わることもあります。
 しかし、現状では、産育休を経て大きく業務が変わった人はいないようです。復帰した方は、概ね元の業務にそのまま就いています。変わったとすれば、体制変更による業務範囲の変更、社外案件から社内案件の担当が増えたといったところで、産育休前からのスキルやナレッジはそのまま活用でき、安心して復帰ができているそうです。
 リーダー職やチーフといったポジションを外してもらった人もいますが、本人の希望によるもので、肩書はそのまま時短勤務で復帰ということもありえますし、復帰後に時短勤務のままリーダーに昇進したという実績もあります。  
 
 
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キャリアを続けるために

 こどもの年齢、家庭の状況、個人が大事にすることなどはそれぞれ違うため、働きやすい環境も人それぞれ違います。実際やってみたら思い描いていた生活と実際が違うこともままあります。
 こうして、それぞれの希望を相談でき、会社が柔軟に対応してくれることで、無理なくキャリアを続けられているのかもしれないと考えると、ありがたい環境だなと改めて感じました。
 
 また、産育休経験者に話を聞いたときに、皆さん形はそれぞれでも、短い時間のなかで成果を上げるべく、努力や工夫をしている姿勢が見られました。ToDoリスト作成や、優先順位を念頭に常に考えること、予期せぬ呼び出しにいつでも対応できるように早めの着手を心がけることなど、当たり前だけど忘れがちな基本行動を大事にしており、考慮してもらい、恩恵を受けるばかりではなく、その分自分がどう頑張れるのか、考え続けているように思いました。
 
 ここまで、社員で産育休経験者の働き方を中心にお伝えしてきましたが、アルバイトやパート、契約社員といった正社員以外の方も労働時間や勤務年数等(入社1年以上、週2日以上の所定勤務等)によって産育休を取得することは可能です。個々に状況は違うかと思いますが、働き方によっては各種給付金も受けることもできます。戻れる場所があることがあるということが、働く皆さんの安心につながるといいなと思います。
 
 

会社として、スタッフの新たな働き方をサポートする

 人事担当者にも今後の展望を聞いてみましたので、ご紹介します。
 
 コプロシステムの産休育休取得第1号は、実は家庭の事情で復職は叶いませんでした。しかしその後、復職し産休育休前と同様に活躍するスタッフが増え、人事としては非常に嬉しいです。産休育休取得スタッフが増えていくにつれて人員増強や組織再編など、部門もスタッフ本人も安心して休業に入れる体制を構築できる会社に成長してきたのではないかと思います。
 産休育休を経て復職するスタッフにとって、その後時短で働くことはさらに大変。今は女性の取得者ばかりですが、育児は母親だけがするものではないので、男性の育休取得や時短勤務ができる体制が必要です。そのためには仕組みづくりからになるので、現実的な課題を挙げ、経営陣はじめ会社全体で取り組んでいきたいと思っています。
 また正社員だけでなく、契約社員、パート、アルバイトの方についても、産休育休の取得実績はありますが復帰実績がまだないため、どんな雇用形態の方でも安心して産育休に入り、復帰できるよう、環境を整えていきたいと思います。  
 このご時世で、育児にコロナ禍が重なり、周りとコミュニケーションを図るのが難しい状況なので、育児中のスタッフでのweb懇親会など、環境が近しい方々での情報交換や共有ができる機会を設けるなど検討を続けています。
 
 
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経験者が、産育休を経て思うこと

 社会人として働き出して以来、「働いてお金を得ること」からこんなに長く離れることは滅多になく、その上、新しい家族を迎え、見える世界や関わる環境がすさまじく変わります。
 最後に経験者から、これから産育休を取得される方、取得するかもしれない方に向けてのメッセージをご紹介します。
 
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 産育休期間は、身体のダメージを考えても大事な期間ですが、自身のキャリアや働き方を考えるという意味でもいいきっかけになりました。今は自分自身が迷惑をかけている側だと思いますが、仕事が属人的にならず、誰が急にお休みになってもフォローできる体制を考えていかなければならないと思っています。
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 復職してみると、産育休期間には日常だったことが、とてもhappyな瞬間だったのではと感じることがあります。仕事のない平日が毎日続くのを経験するのも悪くなかったですよ。
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 お休みの間に、社会情勢も変われば会社のステージも変わり、さらには自分の価値観も変わるので、新鮮な気分で会社との「出会い直し」ができるのは、復職者の特権のような気がします。会社と、スタッフの方への敬意を新たにする、という感覚です。
 産育休経験者も増えてきたので、各部署でのイメージが描きやすくなってきましたよね。こどもが低年齢のうちは、発熱の頻度で難易度が大きく左右されますが、これから取得される方にも「大丈夫、なんとかなります」とお伝えしたいです。
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 先日、男性が育児休業を取得しやすくなる制度を定めた育児・介護休業法の改正法が国会で成立しました。コロナ禍も今後どうなっていくのかわかりません。世の中の変化に伴い、働き方は性別にかかわらず今後ますます多様化していくと思われます。
 これからも産育休だけでなく、スタッフが希望したときには、新しい働き方をともに考える会社であると同時に、そうした希望を言い出しやすい会社であるといいなと思います。
 
 
(事業推進本部マーケティングG 内藤)
 

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