2011年12月アーカイブ

新規でWebサービスを企画し立ち上げる際、あるいは、既存のWebサービスを改編してユーザー体験を向上させようとする際、皆さんはターゲットと想定するユーザーの期待や要求について考えるためにユーザーモデルであるペルソナを作っているでしょうか?

ペルソナを作るプロセスを経ずにサービス内容を決め、サイトをデザインしてしまったばっかりに、ユーザーにとっては魅力のないサービスができてしまったり、魅力は感じられても実際に使ってみると非常に使いづらく使えないサイトができてしまったりしていないでしょうか?

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Webサービス提供者の視点やサイト構築者の視点だけで、サービスを企画し、サイトのデザインを行なってしまうのは、ターゲットと想定するユーザーと自分たちの間にあるメンタルモデルのギャップを無視してしまうのと同じことだと思います。とうぜん、自分たちがエンゲージメントを結びたいユーザーとの間のギャップを考慮するつもりがなければ、そのサービスが成功することを期待するのは難しいでしょう。

昨日の「ユーザーテストを実施する」という記事に引き続き、今回もユーザーテストの必要性について書いてみます。

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ユーザーテストの必要性を考えるにあたって今回は、ゲームジャーナリストの新清士さんという方のブログ記事のこんな引用から話をはじめようと思います。

北米で一般的なユーザーテストは、そのゲームについて詳しい情報を伝えられていないユーザーが集められ、そのゲームを突然遊ぶことが行われるのだ。ユーザーの操作はすべて画像として録画され、どこの部分で、どのような感情表現を伴い、ユーザーが面白いと思ったのかどうか、インターフェイスで迷ったりしていないか、マップ内でも混乱していないか、といったことが心理学修士号や博士号を持った専門家の立ち会いの元にチェックされ、分析される。それは、ゲーム開発者にとっては、地獄のような経験である。例え、ゲームの質を引き上げることがわかっているとしても。

この記事では、北米で開発される多くのゲームが1~2週間ごとにユーザーテストに回され、上に引用したような専門家によるチェック、分析が行なわれ、ゲームのクオリティを向上させる作業が重ねられている様子が、マイクロソフトのユーザーテスティングラボの事例も交えながら、伝えられています。北米では、こうしたユーザーテストを重ねてゲームの質をあげていく開発手法の有効性がこの5~6年のあいだに業界で広まったのだそうです。

どんなに優れたアイデアを実現した商品/サービスでも、ユーザーが実際に利用する際の体験に何かしら問題があれば、ユーザーに使ってもらえない可能性があります。ユーザーが使い方を理解して、使う時にイライラすることなく、ちゃんと使うことさえできれば、ユーザーの生活に価値をもたらす商品/サービスであろうと、そもそも使えなければ意味はありません。

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その意味で、より良いユーザー体験をもたらす商品/サービスにするためには、あらかじめユーザーテストをデザインプロセスの一部に盛り込んでおくことが大事なことなのですが、まだまだ、ユーザーテストをデザインプロセスにデフォルトで組み込んで商品/サービスの開発を行なっているケースは少なく、そのため作り手と使い手のギャップが埋まらず、市場投入しても顧客からのよい反応が得られずにいる商品/サービスが多いように思います。

先日、サービス開始をさせていただいた消費者分析ツール・ぺるそね。みなさん、もう無料体験版を見ていただいたでしょうか?

今回は、ぺるそねを使った消費者分析のやり方をもうすこしイメージしていただけるよう、クックパッドを利用している女性の消費傾向を調べてみました。まずはクックパッドユーザーの女性と女性全体のデモグラフィック情報を比較すると、以下のような結果が得られます。これはぺるそねの「ターゲットを知る」という機能を使って、「好きなインターネットサイト」に「クックパッド」を選んでいる人を検索した結果です。

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特徴としては、女性全体と比べて平均年齢が3.6歳低いにも関わらず、既婚率は4.9%高いことがまず挙げられます。既婚率が高いこともあり、有子率も2.8%ほど高くなっています。

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消費傾向としては、「調味料(ドレッシング、和風だしの素、焼肉のたれ、小麦粉/ミックス粉など)」に関心が高かったり、「子育て」に興味のある割合が女性全体と比べて1.5倍ほど高くなっているなどの特徴が見られます。

ぺるそねの「ターゲットを知る」という機能を使うと、あるブランドを好んだり、所有しているユーザーのデモグラフィック情報や消費行動の傾向が、こんな風にサマライズした形で見ることができます。

私たちが普段プロジェクトで取り入れている「デザイン思考」のアプローチでは、その作業過程に様々な形でチームメンバーやその他のプロジェクト関係者との対話を通じてアイデアの創出やブラッシュアップを試みます。

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複数人でのコミュニケーションを通じてアイデア創出を図る代表的な手法としてはブレインストーミングが知られていますが、「作りながら考える」デザイン思考のアプローチにおいては簡単なペーパープロトタイプを作って利用シーンのシミュレーションをしながら行なう議論も同じようにアイデア創出を助けてくれる手法だといえます。その他にもKJ法やスケッチをしながらのブレインストーミングなども、複数の人間のあいだで意見を交換しながらアイデアを創出、ブラッシュアップする手法としては有効です。

本日、株式会社コプロシステムでは、月額9,800円で消費者行動の分析ができるマーケティングツール「ぺるそね」のサービス提供を開始いたしました。

perso-net.jp

消費者分析ツール「ぺるそね」
http://www.perso-net.jp/

日本全国約30,000人に調査を行ったデータを基に、ターゲットとなる人たちの行動やライフスタイルについて読み解くことのできる消費者分析ツールです。

多彩な切り口で消費行動に関する様々なデータを分析することで、ターゲットユーザーが「なぜその商品を購入するのか」といった消費行動におけるメンタルモデルを分析するツールできます。

Webのデザインや広告のクリエイティブを担当している会社の方が、クライアントへの提案時に「御社のターゲットユーザーはこんな方なので、こういうデザインではいかがでしょうか?」と具体的なデータでユーザーイメージを示したりするのにも使えるかな、と。